農業・食品産業技術総合研究機構 西日本農業研究センター【スタートアップエリア】
- 出要製品
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- 出展展示会
- 九州アグロ・イノベーション/九州みどりの食料システムEXPO2025
- 出展カテゴリー
- スタートアップエリア
- ブースNo.
- A-04-01
- 出展製品ゾーン
- スタートアップエリア
- 出展製品
- 「イチゴパック詰めロボット」
イチゴの出荷調製作業は熟練を要すること、15℃以下の低温下での選別作業を長時間強いられる過酷な労働環境や高齢化等により人手不足等が課題になっています。この問題を解決するため、収穫箱内のイチゴの位置と向きをAIにより自動判定し、独自のロボットアームを用いたソフトハンドリング機構でイチゴを傷つけることなく重量別に選別して、自動でパック詰め作業を行うロボットを開発しました。ロボットは1時間あたり12kg程度の処理能力を有し1.5~2人の省力化が可能です。本年度より上市予定です。
「イチゴのシュリンク包装」
イチゴは輸送時の衝撃や振動により傷つき、商品性が低下します。慣行の平詰め、2段詰め包装等を熱収縮フィルム「コーラップCS」を用いてシュリンク包装すると、熱による品質劣化を生じることなく果実を優しく固定し、美しい見た目の包装が可能になります。結果輸送時の果実の動きが抑えられ慣行OPP上掛包装よりも損傷が約3~7割低減でき、よって高い商品性を維持したままより遠方への出荷が可能となり、店頭での縦置きでの陳列も容易になり省力化と異物混入リスク軽減にも繋がります。 - ブースのみどころ
- イチゴ栽培では、労働時間の約3割を占めるパック詰め調製作業の省力化は喫緊の課題である。戦略的スマ-ト農業技術の開発・改良「イチゴ生産における自動選別パック詰めロボットを活用したスマート出荷体系の構築」(SA1-403A2)では、整備が進むパッケージセンター(PC)において自動選別パック詰めロボットを活用したヒトとの協働作業体系やシュリンク包装を組み合わせた出荷作業の完全自動化を目指した開発が進められている。
本ロボットは、収穫箱に収納された果実をAIにより自動認識し、損傷なく吸引搬送するソフトハンドリング技術を搭載し、重量別に果実の向きを揃えて宙吊り容器に置き並べるパッキング機能を有する。また、収穫箱6箱分の自動搬入機能を備え、作業能率は1時間あたり12kg処理可能で、重量選別精度は0.75g(RMS誤差)を有する。選別された果実は、パック詰め作業員への提供または検品後直接出荷できる。ロボットとヒトとのパック詰め協働作業体系において作業効率を評価した結果、パック当たりの作業時間が平均36%削減されるとともに、作業時間のバラツキも大幅に削減できた。2025年度より上市予定で、基本機能版の上代は1500万円を予定しており、7年償却とした場合作業員約1名分の雇用費相当で導入が可能である。
また、出荷作業の省力化と輸送品質の向上を図るためシュリンク包装を活用した新たな包装体系の開発を進めている。同包装形態により従来のOPP上張り包装と比較して果実損傷が約3~7割減少し、輸送時の損傷軽減効果が高い宙吊り型容器と同等の損傷軽減効果を確認した。資材コストは慣行のOPP包装と同等で、包装機の処理能力は1パックあたり約1秒で自動包装し、OPP包装機3台程度に相当し、係る人件費の削減が可能である。包装機の価格は700~1200万円を想定し、日量6000パック出荷するPCに導入した場合、減損率軽減と省人化により3年程度での投資回収が見込まれる。
自動選別パック詰めロボットを活用した出荷体系が構築されれば、調製作業の人手不足が改善され、調製作業に関わる労働時間3割削減が見込まれる。さらに、PCの処理能力向上による受け入れ制限の撤廃等により、生産基盤の強化が期待される。現在、スマート生産方式SOP作成研究(野7H4)にて多様な出荷体系に対応した作業手順書の作成も進められている。 - URL
- https://demo.digi-k.com/auth/midori/kyushu/attend/startup.php
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